DAZ StudioのEnvironment(環境)をUE5.4に移行する方法。
基本的にはFigureの移行と似ています。Daz to Unrealの実行時にAsset TypeをEnvironmentに変えるだけとも言えます。
DazToUnrealのダウンロードとインストール
Figureの移行と同じく、最新のDazToUnrealをダウンロードしてインストールする必要があります。
ダウンロードはGitHubで、
Releases David-Vodhanel/DazToUnreal | GitHub
現在のバージョンはv5.4.0.381でした。
↓インストール方法は過去記事のコピペです。
ダウンロードしたDazToUnreal.zipを解凍する。
例えばUE5.4でDazToUnrealを使うなら、
DazToUnreal > UE_5.4 > DazToUnrealフォルダをコピーする。
UE5.4がインストールされているフォルダへ。
Program Files > Epic Games > UE_5.4 > Engine > Pluginsフォルダ内にDazToUnrealフォルダをペーストする。
※画像は過去記事のコピペなのでUE_5.1になっています。
ペーストしたDazToUnrealフォルダを開く。
DazToUnreal > Resources > dzunrealbridge.dllをコピーする。
Daz 3Dがインストールされているフォルダへ。
Program Files > DAZ 3D > DAZStudio4 > Pluginsフォルダ内にペーストする。この時、ファイルは置き換えましょう。
UE5.4の起動
自分のプロジェクトでUE5.4を起動してください。
DazToUnrealの有効化
まずDazToUnrealの有効化をします。
編集 > プラグインでDazToUnrealにチェックを入れて「今すぐ再起動」する。
※言うまでもないですが、プラグイン一覧にDazToUnrealが表示されていなければインストールに失敗しています。
編集 > プロジェクト設定 > プラグイン > Daz to Unreal Settingsで設定が可能です。
Import Directoryがインポートされるフォルダになります。
Environmentはインポートした時にフォルダ数が多くなる場合がほとんどでしょうから、インポート用のフォルダを作成して、それを指定したほうが良いでしょう。
受け入れLevelの準備
DAZ StudioからインポートしたEnvironmentは、UE5.4で現在開いているLevelに配置されます。
まず空のレベルを作成します。
ファイル > 新規レベル > 空のレベル
ライトや空の設定をしておきます。
環境ライト ミキサーを使えば簡単に空とライトを揃えられます。
ウィンドウ > 環境ライト ミキサー
「スカイライトを作成」「大気ライトを作成」「Sky Atmosphereを作成」「ボリュメトリック クラウドを作成」「ハイトフォグを作成」ら全部をクリックする。
ビューポートでCtrl(右側)+Lで太陽の向きが調整できます。
作成したLevelを保存しておきましょう。
DAZ Studioからのインポート時に落ちることも珍しくありません。
UE5.4は起動したままにしておきます。
DAZ Studio
SceneにEnvironmentを呼び出す。
今回はNSP Natural Stone Poolside Environment (Set)を呼び出しました。
上メニューの、
File > Send To > Daz to Unrealをクリック。
Daz to Unrealのウィンドウが開きます。
Figureの時と違うのは、Asset TypeをEnvironmentにするところです。
Acceptをクリック。
移行待ち。Environmentの重さによりますが、基本的にはフィギュアよりもかなり時間がかかると思ったほうが良いでしょう。
プレイヤーキャラクターを置いてプレイすると、自動でコリジョンが設定されていました。
しかし、このEnvironmentの場合はプールの上のコリジョンが高い位置にあり、プレイヤーキャラクターが浮いてしまいました。
上から見た時の形が「〇」や「C」のMeshは、中央の空間にもコリジョンが入っちゃってましたね。
細かい修正は必要です。
例えばMeshが大きな部屋だった場合、Mesh全体にコリジョンが設定されているため中には入れなくなります。
そのMeshを開いて、
表示 > 単純なコリジョン にチェックを入れる。
そのコリジョンを選択した状態で、
コリジョン > 選択したコリジョンを削除
単純なコリジョンを削除した後、詳細のCollision ComplexityをUse Complex Collison As Simpleにすれば、複雑なコリジョンのみが適用されて、中に入って歩くことができます。
保存したLevelには一時的に置かれているだけ
UE5.4で現在開いているLevelにEnvironmentが置かれますが、一時的なものです。
別のLevelを開いてから戻ると、消えているはずです。
インポートしたフォルダの中に新たなLevelが生成されています。
今回の場合、NaturalStonePoolsideEnvironmentというフォルダがあり、その中にNaturalStonePoolsideEnvironment_LevelというLevelがありました。
重めです
DAZ StudioのEnvironmentはゲーム用ではありませんから、基本的には重いものが多いのではないでしょうか。
ツール > オーディット > 統計 でポリゴン数を確認できます。
Trisがポリゴン数、Sum Trisが合計ポリゴン数です。
パフォーマンスの確認は、ビューポート左上の「三」みたいなアイコンをクリックし、
統計データ > Engine > の各項目にチェックを入れる。
Detailedにチェックを入れると、他の主要項目に自動でチェックが入ります。
Naniteの有効化
Environmentをインストールしたフォルダを選択。
検索欄に「Mesh」と入力。
ヒットしたMeshを全選択。
右クリックして、
Nanite > Naniteを有効化 (**個のメッシュ) を選択。
しばらく待って有効化されます。
部分的にインポートされない時の対処法
Underside – Iray (Set)というEnvironmentをインポートした時、床や壁がインポートされない不具合がありました。
これはグループ化されていないことが原因の可能性があります。
NSP Natural Stone Poolside Environment (Set)の時とはアイコンが違っています。
今回の場合、まずSceneペインのMain Structureを畳んだ状態で選択。
上メニューの Create > New Group を選択。Group名は何でもいいです。
Groupにまとまりました。
この状態でDazToUnrealを実行したら、床と壁もインポートできました。
それでも不具合がある場合は、Groupの下の階層の整理をすると良いかもしれません。
階層が複雑に分かれていると認識されないようです。
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