PSVRとPSVR2でVRファンになり、VRゲームを作りたくてUnreal Engineを始めました。そのための最重要デバイスである『Meta Quest 3』が届いたので感想。
Meta Quest 2とMeta Quest 3のスペック比較
項目 | Meta Quest 2 | Meta Quest 3 |
---|---|---|
SOC | Snapdragon XR2 | Snapdragon XR2 Gen 2 |
DRAM | 6GB | 8GB |
グラフィック | Adreno 650 1.25 TFLOPS |
Adreno 730 2.45 TFLOPS |
ディスプレイ | LCD(液晶) | LCD(液晶) |
レンズ | フレネルレンズ | パンケーキレンズ |
解像度 | 1832 x 1920 | 2064 x 2208 |
PPD | 21 | 25 |
視野角 | 水平97度/垂直93度 | 水平110度/垂直96度 |
リフレッシュレート | 90Hz/120H | 90Hz/120Hz |
瞳孔間距離(PID)調整範囲 | 58mm・63mm・68mm 3段階調整 |
58mm~71mm 無段階調整 |
重量 | 503g | 515g |
アイトラッキング | 非対応 | 非対応 |
バッテリー | 2~3時間 | ゲーム 2.4時間 ソーシャル 2.2時間 プロダクティビティ 1.5時間 メディア 2.9時間 |
通信 | Wi-Fi 6 Bluetooth 5.1 |
Wi-Fi 6E Bluetooth 5.2 |
発売日 | 2020年10月13日 | 2023年10月10日 |
価格 ※発売日時点 |
64GB 37,180円 ($299) 256GB 49,280円 ($399) |
128GB 74,800円 ($499) 512GB 96,800円 ($649) |
私が最も熱中しているVR機器であるPSVR2との比較を交えて感想を書きます。
単に一番触っているVR機器だから比較しやすいだけで、PSVR2とMeta Quest 3は用途が違いますから、どちらかを購入するための参考にするようなものではありません。
ロードバイクとマウンテンバイクのような違いがあると思います。自分のやりたい用途に合ったものを選ぶのが大事です。
進化幅はやや物足りない
Meta Quest 2からの進化幅はやや物足りないというのが正直なところです。Meta Quest 2から3年経ったなりの進化はありますが、3年という期間と37,620円という価格差を考えると、驚きは感じられず、物足りなさを感じてしまう進化幅です。
「マシンパワーが約2倍」と言っても、1.25 TFLOPSが2.45 TFLOPSになっただけです。
- Meta Quest 2: 1.25 TFLOPS
- PS4: 1.84 TFLOPS
- Meta Quest 3: 2.45 TFLOPS
- PS4 Pro: 4.2 TFLOPS
- PS5: 10.3 TFLOPS
- RTX4090: 82.6 TFLOPS
解像度も1832×1920→2064×2208と、とりあえずちょっと数字を大きくしました程度の差です。
この程度の上昇ではVRゲームの映像体験として大きな差は出しにくいです。
嬉しいところは水平視野角97→110度の差ですね。これは大きいです。Meta Quest 2が狭すぎましたから、Quest 2からの乗り換えとしては差を感じやすくて良さそうです。
PSVR2も110度であり、110度が普及機の標準的な視野角になりそうです。
PSVR2はPS5の10.3 TFLOPSのパワーだけでなく、アイトラッキング+フォビエートレンダリングによってプレイヤーが見ている部分だけを優先してレンダリングする事により、高品質な映像体験を実現しています。限られたマシンパワーを見えている部分に優先して使っているわけですね。
私もPSVR2の『Red Matter 2』には度肝を抜かれました。見えていない部分の粗さはまったく気にならず、見えている部分の美しさだけを堪能できる魔法のような凄さがありました。
Meta Quest 3がアイトラッキングを搭載できなかったのは残念ですが、そもそもPSVR2が低価格でアイトラッキングを搭載できていることが異常なので仕方ないでしょう。
スタンドアローンのVR機器はゲーム機としては携帯ゲーム機ですから、今後もパワーは期待できません。小型、静穏、省エネを求められる携帯機では、マシンパワーの伸び率が低いのは仕方がないところでもあります。
しかし、Meta QuestはPC用のVR機器として使えますから、高性能のPCを持っているならばパワー不足の問題はありません。
私はRTX4090のPCを使っていますし、2024年後半にRTX5090が出れば買う予定です。ゲーム用としては、Meta Quest 3はPC用VRとして使えれば十分です。マシンパワーを必要としない動画コンテンツはスタンドアローンで楽しめる。客観的に見てMeta Quest 3のマシンパワーはイマイチですが、自分の用途ではまったく問題がありません。
メニュー画面の動作は快適で使いやすいです。こういうところにマシンパワーが生きるのは良いです。
コントローラー
リングの無いコントローラーは素晴らしいです。
「VRゲームあるある」とも言えるコントローラーを近づけた時に接触する問題が起こりにくい。
サイズもコンパクトで良いです。
PSVR2はコントローラーに問題がありました。PSボタンがスティックの下にあって、スティックを下に倒すと誤爆しやすい配置になっています。
Meta Quest 3も配置的には親指が触れそうなのですが、Metaボタンは凹んであり、ちょっと触れただけでは押せません。このアイデアは完璧であり、PSVR2も新バージョンを作るなら真似るべきです。
PSVR2は「握る」という操作が非常に多いVRゲームにおいて、L1・R1ボタンが浅くて押し続けにくいし、ギュッと力を入れっぱなしじゃないといけませんから指が痛くなるという問題もありました。
Meta Quest 3のコントローラーは中指で握るボタンのストロークが深いですから、無理に力を入れず自然に「握る」という操作ができます。
Meta Quest 3の乾電池式のほうが良いとも感じます。
PSVR2のコントローラーはバッテリー切れが早く、コントローラーを別売りしていない不便さがありました。
Meta Quest 3はワイヤレス充電ドックで置くだけの充電ができますし、長時間使えますし、不便ないです。ワイヤレス充電ドックは19,580円ですけどね。
細かい点を言えば、ストラップはPSVR2が優れています。手首をクイッと返すだけで締まる。Meta Quest 3は逆の手で締める必要があります。
液晶パネル
Meta Quest 3のガッカリ感を強めた誤報もありました。
4Gamerが初報でディスプレイパネルを有機ELパネルだと書いており、SNSでそれが広まりました。有機ELパネルは黒の表現が本物ですから、これは全動画・全ゲームにおいて映像のクオリティが高まるという期待があったのですが、「2023年9月28日10:40頃追記:掲載当初,ディスプレイパネルを有機ELパネルとしていましたが,正しくは液晶パネルでした。訂正してお詫びいたします。」と訂正。実際、PSVR2と比較すると黒の白っぽさははっきりと感じます。
PSVR2が低価格機で有機EL+アイトラッキング対応なのは、やはり異常に感じるほどすごいですね。PSVR2がPC(Unreal Engine)で使えたら最高だったのですが、そこは残念です。
レンズ
PSVR2と比較してMeta Quest 3の良いところとしてレンズのスイートスポットの広さがあります。これはPSVR2が悪すぎた部分です。PSVR2はスイートスポットが狭くて、ちょっとベストポジションからズレるとボヤけてしまいます。Meta Quest 3は雑に被ってもボヤけない。スイートスポットを探すという意識すらなくていいほど。
レンズの網目感もMeta Quest 3の方が目立ちにくくてクリアです。
パンケーキレンズなのでゴッドレイの問題もありません。
IPD(瞳孔間距離)の調整はアイトラッキングを利用して合わせられるPSVR2の方が優れています。
Meta Quest 3はレンズのスイートスポットが広くて、細かく調整する必要がない感じですけどね。
優れたパススルーとMR
Meta Quest 3のレビューを見ると「パススルーがすごい」というのが目立ちます。実際、PSVR2と比較しても優れていて良い部分です。もちろん現実と比べれば低解像度ですし歪みも感じますが、パススルー状態で部屋を歩き回るのはまったく問題ないレベルです。
パススルーもVRの画質もそうですが、VRの進化の中での「(今までと比べて)すごい!」なので、進化の過程を見ていない新規VRユーザーからしたら「すごい!」という言葉で期待を膨らませすぎて「粗いじゃん…」と思う可能性はあるかと思います。
パススルーの魅力が生きるのはMR(複合現実)です。
その凄さは標準で用意されているゲームで実感できます。自分の部屋の壁や家具を破壊でき、破壊された壁の外は未知の惑星。かわいい敵が自分の部屋の家具を認識して動き回る。ゲーム世界と現実世界の見事な複合に驚かされます。
接待用の10万円未満のオモチャとしては、世の中の全製品の中でトップクラスに驚かせる事ができる製品なんじゃないでしょうか。
最初のMR体験の驚きは凄まじく、未来に来ちゃった感じです。でも技術への驚きであり、ゲームとして熱中できるものではありません。
パススルーは良いですが、個人的にはMRへの興味が弱いですから、パススルーの良さは魅力を感じにくい。MRよりVRの方が良いです。PSVR2も当時はパススルーが高評価でしたけど、個人的には必要としていない部分でした。
MR業界にとっては、普及機がこのレベルなのは革命的な変化かもしれません。
このとんでもなく凄いと驚けた技術を生かした楽しいコンテンツが生まれれば、私もMRファンになるでしょう。凡人の想像力ではそれが見えていないだけで。
Meta Quest 3のパススルー&MRは、そういうコンテンツを生むきっかけになると思います。
現状は良くない状況が続いています。技術に対して「凄すぎる!」「未来だ!」と騒ぐけど、肝心の熱中できるコンテンツが不足しているという。そんな騒ぎ方しかできなくて、VR/MRが冷めてきているとも思う。初回プレイ時の技術に対する驚きを素直に喜びたいけど、その反面「最初だけ驚いてすぐ起動しなくなるやつ」を持ち上げるのは良くないと思う気持ちもある。PSVRで言えば「サメのやつ」ですかね。当初は話題になりましたが、進化と定着は見られませんでした。
いい加減、VR/MRはこういう状況を抜けられないといけません。技術を生かした強いコンテンツが必要です。技術の良さは実感できましたから、Meta Quest 3世代では魅力的なコンテンツとの出会いを期待します。
スピーカー
スピーカーの仕様は個人の好みとしてMeta Quest 3が圧倒的に好みです。
PSVR2はイヤホンやヘッドホンを繋ぐ仕様ですが、私はVR機器においてイヤホンやヘッドホンを装着する一手間や、耳の圧迫感や汗の付着は良くないと思っています。
Meta Quest 3はヘッドセットのスピーカーから音が鳴ります。イヤホンやヘッドホンを装着する一手間は不要で、耳の圧迫感や汗の付着もない。
当然ながら音は漏れますが、それはイヤホンやヘッドホンを使わないビデオゲームやスマホの動画と同じですから、なんの問題も感じません。
気にされるとしたらアダルト動画でしょうけど、Meta Quest 3もイヤホンやヘッドホンは装着できますから問題ないです。標準状態で外付け機器不要なのが素晴らしい。最も手軽にサクッと使える仕様。
接顔部が硬めで光が入る
被り心地は接顔部が硬くてフィットしない感じであり、鼻の隙間から強い光が入ってきます。現実の光が強すぎて、VR世界の没入感が削がれます。この点はPSVR2が優れていて、有機ELの黒を生かすために光を遮断するというところのこだわりは強かったと思う。
Meta Quest 3 シリコン接顔部(5,940円)を購入して使ってみましたが、鼻の隙間の光は改善されません。硬さは軽減され、シリコンなので洗いやすさもあります。
ただ、VRゲームをプレイするのに鼻の隙間の光は大きめの問題です。VR世界に入る感覚は削がれて、自分の部屋で目の前のディスプレイを見ている感覚が強くなる。MRであるなら現実世界が見えると融合感は出ますが、VRでは不向きです。PSVR2の没入感が優れていましたから、Meta Quest 3では鼻の隙間の光に対応しないとVRゲームは楽しみにくいと感じました。
どういう製品かきちんと見てなかったMeta Quest 3 シリコン接顔部を買ったのは失敗でした。サードパーティ製で2,000円未満で鼻のカバー付きの製品が複数ありますから、そちらを買い直します。
鼻のところに隙間ができて光が入る反面、PSVR2のような鼻の圧迫感はないという利点はあります。Meta Quest 3は鼻以外の顔に押し付けて乗っている感じで、PSVR2に慣れていると最初は違和感を覚えますが、顔に押し付けるか鼻にも乗せるかの2択状態なら、人間にとって呼吸が重要であることを考えると鼻以外の顔に押し付ける方が良いのかもしれない。
PSVR2や他のVR機器の問題である前方が重すぎて前にズレるという問題は感じません。Meta Quest 2よりわずかに重くなりましたが、ゴーグルが薄くなってバランスが良くなっているようです。
パッと被れる被りやすさも優れていると感じましたし、そこを重視しているのは良い判断だと思う。しっかり合わせた時のジャストフィット感はPSVR2の方が良いですが、PSVR2はダイヤルでキチッと調整したりそれなりの手間があります。Meta Quest 3のバンドは安っぽい仕組みだけどパッと被れる。
そして寝ながらでも使いやすい。PSVR2は後頭部が太いプラスチックですから、寝ながら使うには工夫がいります。
着け心地はMeta Quest 2ユーザーとPSVR2ユーザーで印象が違うだろうと思います。Meta Quest 2の標準状態から見れば改善されているはず。PSVR2はヘッドセット全体でガチッと締めるし、標準状態でシリコンが付いていますし、締めて押し付けるだけじゃなく「乗せる」という意識もやや強い印象。それと比べるとMeta Quest 3の接顔部の硬さや隙間の違和感はあるはず。別の物での慣れによって生まれる違和感なら、新たな物に慣れれば違和感は消えるでしょう。
公式が紹介する度付きレンズ
VR機器では「メガネのまま使えるか?」「その使い心地は?」というところも話題になりますが、私はPSVR2でもMeta Quest 3でもメガネではなくサードパーティ製の度付きレンズが良いと思います。メガネをかけているとVRヘッドセットは被りにくく脱ぎにくいです。
この点においてMeta Quest 3は素晴らしく、公式サイトでサードパーティ製の度付きレンズを紹介しており、安心して購入できます。
Meta Quest 3用Zenni® VR度付きレンズ | Meta
しかも7,499円は安いと思います。
送料が2,599円で合計10,098円になりましたけどね。
公式で紹介されていると迷わず購入できて良いです。
箱が小さい
届いた時に感激できるほどMeta Quest 3の箱が小さかったです。
シンプルに梱包されており、サッと取り出せてすぐに起動できました。
こういう製品は売る事も考えますから、小さい箱は保管しておくにも邪魔にならない。
メーカー的にも発送コストが減って良いのでしょう。
満点です。
スタンドアローン機の使いやすさは抜群
PSVR2はPS5に繋げて使いますが、Meta Quest 3は単体で使えます。
「ちょっとVR動画を見たい」と思った時の使いやすさはMeta Quest 3が抜群に良いです。
パッと取って被って起動は素晴らしい。この点のこだわりは感じますね。
高価になった
進化幅がやや物足りないわりに価格が37,180円($299)から74,800円($499)に跳ね上がっています。
純正の充電ドックも製品の性能は優れていますが19,580円であり安くないです。PSVR2の場合、ヘッドセットは充電不要、コントローラーの純正の充電スタンドは5,480円です。
私はPCでの用途が重要ですから、Linkケーブル(10,780円)も購入しました。
Meta Quest 3 シリコン接顔部(5,940円)も購入し、Meta Quest 3の初期費用は合計111,100円でした。
これに加えてサードパーティ製の度付きレンズを10,098円で予約注文しました。
この74,800円($499)+αの価格だと、ビジネスとして「コケる」「コケない」で言えばコケると思います。そもそもMeta社のVR/MR事業はずっと莫大な赤字です。それでもMeta社が莫大な赤字を出し続けながらVR/MR事業を継続し、Meta Quest 3がリリースされたことが大きな喜びです。Meta社が撤退したらVR/MRの未来は真っ暗でしょうから、VRファンとしてはMeta社の頑張りは非常に有難いです。
価格は高くなりましたけど、注目の大作『Asgard’s Wrath 2』が貰えるのは嬉しいです。欲を言えばリリースのタイミングを合わせて盛り上げてほしかったけど、12月15日のリリースを楽しみに待ちます。こういう力の入った大作はVRゲームでは少ないですから。
【追記】Oculus Riftの『Asgard’s Wrath』も貰えていました。PC版ですからプレイできる人は限られるでしょうけど、『2』の前に『1』を遊んでねという意味では、『2』のリリース前なのは良かったです。
PCにOculusアプリをインストールし、Air LinkやLinkケーブルなどの高品質なUSB 3ケーブルでヘッドセットを接続してプレイできる環境になります。
Questの設定: Quest、Quest 2、Link、Rift S、Rift | Meta Ques
楽しい
初めてのVR機器としては文句ナシに良さそう
VR元年とも言われた2016年からVRファンになった者としては、待望のMeta Quest 3が74,800円のわりに物足りない内容だというのは感じます。でも、初めてのVR機器としては最高に素晴らしいんじゃないでしょうか。2016年からVRにハマった人からすれば「初めてのVR体験がMeta Quest 3の人が羨ましい」と思う人が多いでしょう。黎明期の粗さは改善され、洗練されたVR機器になっています。VRとMRの新鮮な驚きを楽しめるでしょう。
PSVR2が74,980円のVR機器でアイトラッキングと有機ELパネルを両搭載しているという離れ業をやってしまったからハードルが上がってしまっていましたし、Meta Quest 2が37,180円だった事で価格面のハードルは上がっていましたが、冷静に見ればMeta Quest 3は普及機として優れた製品であり、贅沢すぎるくらいです。
価格面においては深刻な円安と世界的な物価高で、PSVR2もMeta Quest 3も高くなってしまっているのは辛いところですね。
Unreal Engine用として最適
様々なVR機器があり、それぞれ一長一短でもあります。
私の最重要の用途であるUnreal EngineとPCゲームにおいて、これまでは『Meta Quest 2』、これからは『Meta Quest 3』が最適と言えるでしょう。VR機器としての性能だけでなく、プラットフォームの価値が重要です。それはコミュニティも含みます。
Unreal EngineのVR関連機能やPCのVRゲームは、Meta Questでの動作が重要視されるでしょうし、今後も安定して使えるかと思います。実際、VRゲーム開発の勉強のための動画やサイトを見てもMeta(Oculus)基準での動画やサイトばかり目に入ります。
どれだけ高性能なVR機器であっても、プラットフォームが重要視されていなければ使いにくい機器になりまし、コミュニティが小さければ閉鎖的で盛り上がりにくい機器になります。この点、Meta Questは強すぎます。Appleが50万円の高性能なVR機器を作っても、VR/MRプラットフォームとコミュニティを育てるのは簡単ではないでしょう。
満足
普及機ですからハイエンド機のような性能・機能はなくて当たり前ですし、物足りない部分は指摘できるわけですが、初日の印象としては非常に良いです。大きな問題はなく、普及機として洗練されたVR機器だと感じます。UIとかStoreも含めて。
上を見ると「あれが足りない」「あれが欲しい」と思えますが、普及機として大きな問題がないところが洗練されていると感じる理由かと思います。鼻の隙間の光は問題ですが、安いサードパーティ製のカバーで対応できそうなのが救いです。これを問題視できなかったのは鼻の大きな人の開発だったからですかね。日本人が中心だったPSVR2はしっかり光を防げています。
PSVR2で言えば、アイトラッキングと有機ELの両搭載という普及機としてはありえないほどの強さがある反面、レンズのスイートスポットの狭さと前ズレという大きめの問題を抱えています。コントローラーにもわかりやすい問題を感じていました。
円安による高価格化は辛いところです。普及機として優れているが、普及機は価格が重要ですから「売れる」「売れない」の話であれば大きめの問題であると思います。
Meta Quest 2は37,180円($299)の時にたくさん売れて、ニンテンドースイッチは32,978円でたくさん売れた。これらが7万円超えてたら売れてないだろうと予想できるように、74,800円の価格は重いです。
Meta Quest 3は使用してみて大きな問題を感じない洗練された普及機で素晴らしいですが、大衆にアピールする時にウケが良いのは、わかりやすいインパクトと価格でしょうから世間的には関心を引きにくいでしょう。
でも個人的には満足度が高く、楽しさや驚きを感じられる非常に良い買い物でした。VRゲーム制作、PCVRゲーム、VR動画で重宝しそうです。先月はiPhone 15 Pro Maxを買っていましたけど、驚きや興奮やワクワク感は、やっぱりVR/MR機器の方が強いですね。
PSVR2もMeta Quest 3もハード的には良いポテンシャルを持っています。VR黎明期はハード自体の粗さが問題でしたが、今はそれを感じにくい。今後のVR/MRに重要なのはコンテンツです。技術に驚くだけのVR/MRから脱却できるかどうか。アダルトVRやVRChatのように定着した人気のものもありますが、全体で見るとまだまだ弱いです。今後ゴーグルが小型化して被りやすくなって8Kになったところで、熱中できるコンテンツがなければ使いません。特に強くなってほしいのはゲーム、熱中できる面白いゲームの誕生を期待します。見えている範囲では12月15日の『Asgard’s Wrath 2』が楽しみです。
コメント
MRは電話コイルみたいに生活の一部になれたら強いと思うんですけどねー
Questとpsvrの一番の違いはやはりケーブル。完全ワイヤレスのquestと違い、psvrのケーブルは没入感に影響します。価格面ではquestの先代が安すぎたのでしょう。VR機器の適正価格になったと考えて良いかと思います。psvrの場合はヘッドセットとプレステ本体両方買わないといけないので、出費が嵩みます。questの場合はヘッドセット単体で遊んでみて、気に入ったら/さらに高品質なVRを体験したくなったら後からグラフィックに優れているPCを追加できますからね。気軽にVRを体験する入門機としては今のところquest一択かと思います。
解像度も1832×1920→2064×2208と、とりあえずちょっと数字を大きくしました程度の差です。
この程度の上昇ではVRゲームの映像体験として大きな差は出しにくいです。
ですよね、自分の場合MRに興味がないので
画質もっと上げてほしかったので
今回はメタクエスト2から買い替えしようとは思えないので今回は様子見ですね、それよりグラボにお金かけたほうが幸せになれそうです。